ばりすたの株式備忘録

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ばりすたの株式備忘録

株の世界で5年後も生き残っていたい…

2017年3月期決算_そーせい(4565)

昨日5月12日に、そーせい(4546)の決算発表がありました。

平成29年3月期 決算短信[IFRS](連結)
平成29年3月期 決算説明会 資料

税引前利益で125億円。

無事、黒字転換しましたね。そーせいに対する期待値が高く、金額の感覚も麻痺してきてしまっている人も多いようですが、これはバイオベンチャー企業としては画期的な数字だと思います。

また、いろんな意見もあるかと思いますが、今回通期見通しが「非開示」となった点については、僕は評価できることだと考えます。変動要素が大きいビジネスにおいて数字の見通しは意味のないものであり、それであれば、パイプラインの進捗や提携・導出などの情報をタイムリーに開示してくれる方が意味があると考えるからです。

特に、通期見通しが非開示でも「平成30年3月期の連結業績は黒字の見込みである」と記載してくれているので、それだけで十分。強いて言うなら、IR担当の方には、これまで以上に情報をタイムリーに開示していただければ言うことなしですね。よろしくお願いします。

 

2017年3月期の主な動き

おさらいとして、主に売上に寄与したIRを列挙しておきます。

今回の決算で東証一部昇格条件をクリアしたので、いつ昇格IRがきてもおかしくないですね。待ちましょう。

(6) 利益の額又は時価総額

次のa又はbのいずれかに適合すること
a. 最近2年間の経常利益の合計5億円以上
b. 時価総額が500億円以上(最近1 年間における売上高が100 億円未満である場合を除く)

一部指定・指定替え・市場変更基準 | 日本取引所グループより

 

一方、利剰余金がマイナスだったので貸借銘柄の件は持ち越し。

その他明確になって良かった点としては、

  • MiNA社の戦略的投資(3,500万英ポンド/約50億円)は既存借入から実施
  • 明確になったパイプラインの進捗

が挙げられるでしょう。次に、その明確になったパイプラインの進捗を中心に、今後の見通しについてまとめます。

 

今後の見通し(直近12〜18ヶ月/2018年末あたりまで)

まずはパイプラインの全貌はこちら。一番の期待は、なんといってもやはりMシリーズの進捗ですね。

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Wave1

そのMシリーズは、進捗に遅れが出たという話もありましたが、2017年後半には動きがあるようです。

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いろんな情報をまとめると、おそらく、先に進めていたHTL9936よりもHTL18318の方が優秀だと後から分かったので、後者を優先する方針に変わってスケジュールが遅れたのではないか、と。donepezilとの併用も視野に入れた臨床試験(NTR6195)も、それをより確実にするためのもので、それを受けて2017年後半のPh1b開始につながっていくのだろう、というのが実状のように思われます。

下記IRの時系列の順を見ると、それも納得できます。

また、他のパイプライン(A2A、CGRP)、及び第一三共との提携に関するIRは下記を参照。

Wave2

自社パイプライン(Wave2)でもPh1開始のものが少なくとも1つは見込まれているとのこと。何が来るのか、楽しみですね。

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Wave2で関連するIRは下記あたりでしょうか。

その他、以前から記載のあった「mGlug5 NAM(神経系疾患)」「OX1受容体拮抗薬(依存症)」「OX2作動薬(ナレコレプシー)」「Anti-PAR2 mAb(アトピー性皮膚炎その他)」「GLP-1拮抗薬(先天性高インスリン血症)」、さらにはパートナーであるkymab社と開始した戦略的共同研究などなど…。実に豊富です。

MiNA

3つめは、先日戦略的投資契約の発表のあったMiNA社のパイプラインについて。未知数の要素が多いので、現状はまだきちんと評価できないけど、この分野においてパイオニアであるMiNAの技術とそーせいの目利きを信じて、今後の動向を見守るのみ。

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このMiNA社が特許を持つ、先進的アプローチsaRNAについて知りたい方は、下記記事を参照してください。

barista-stock.hatenablog.com

 

さて、ここで少し皮算用をしてみます。

※ざっくりすぎるので、あくまで僕の妄想だと捉えてください…

 

連結包括利益計算書によると、来期にかかる費用はざっと見積もって80億円(研究開発費、販管費、その他の費用、及び金融費用)と想定。もちろん、研究開発費や販管費はもっと増える可能性が高いですが。

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一方、売上の見込めるものとしては、COPD関連のロイヤリティ収入。

これも資料によると、30億円ほどと想定できます。これももちろん、2017年4月からアメリカでの販売が開始したので、さらに積み上がる可能性大です。

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さらに、4月5日のIRでAZD4635(HTL-1071)関連でAstraZeneca社からマイルストンを受領したことがリリースされ、12百万米ドル(13.5億円)の売上が確定しています。

 

80億円-(30億円+13.5億円)

となり、今期も黒字を見込んでいるとのことなので、最低でも36.5億以上を売上として見込んでいるのではないでしょうか。まぁ、上記のパイプライン進捗を見れば、2017年中にはマイルストン受領のリリースが複数期待できそうなので、ワクワクしながら待つだけですね。

 

Q&A

最後にQ&Aについて。

2017年3月期決算説明会/アナリスト向けの模様はこちら(音声のみ)のサイトで視聴できます。なお、トラベルエア(@trabel_air3000)さんが簡潔にまとめてくださっているので、そちらも確認できるよう、下記に記載しておきます。ご参考まで。

 

※この減損について、あまり理解できていません…

Mシリーズではないとのことなんですが、これの対象となったものは開発中止、失敗になった可能性がある、ということなんですかね?

 

 

 

 ※「PLのスケジュールは導出先にも確認している」というのはGOOD!!これは頼もしいです

 

今回の決算発表についてのまとめは以上です。

これまで赤字企業だったそーせいに、ルール上投資できなかった機関投資家もあったかと思います。しかし、本決算で黒転。短期筋も含め、機関投資家がどう動いてくるのか、注目ですね。

 

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https://chart.yahoo.co.jp/?code=4565.T&tm=5d&vip=off