ばりすたの株式備忘録

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株の世界で5年後も生き残っていたい…

遺伝子検査装置に強みを持つプレシジョン・システム・サイエンス(7707)

昨日、プレシジョン・システム・サイエンス(PSS / 7707)に関する新聞報道がありました。

yomidr.yomiuri.co.jp

個々の遺伝情報を活用して最適な治療法を選択するがんゲノム医療の加速化が狙いで、がんに関連した遺伝子一括検査の保険適用は、2018年度中の実現を目指すとのこと。

それもあり、今日はストップ高大引けでした。しかし上記の新聞報道だけで、まだ会社からのリリースはありません。

kabutan.jp

では、なぜこの新聞報道だけで、PSSはここまで期待されて買われたのでしょうか。今後も期待できるものなのかどうか、など、僕なりの視点でPSSについてまとめてみたいと思います。 

 

プレシジョン・システム・サイエンスとは?

PSSは独自のDNA抽出技術を持つバイオベンチャー(といっても設立は古く、1985年)で、世界大手製薬会社を顧客に持ち、バイオ分析装置のOEMで成長してきました。

shikiho.jp

バイオ業界におけるPSSの立ち位置としては、①の「機器・試薬販売」に位置づけられるようです。

 

プレシジョン・システム・サイエンスへの思惑

日立ハイテクノロジーズとの提携

やっぱり、一番はこれでしょうね。今思えば、国のこの動きを睨んでの提携だったのでは?とも思えてきます。

IRの方に電話で話を聞いたときも、「今後の連携の詳細は詰めている最中だが、ある程度のシナジーが描けていなければ提携していない」という力強いコメントをもらったので、それを信じていました。装置の販売連携や共同開発が進展していきそうです。OEMで培ってきた技術は健在。

kabutan.jp

 

また、淡い期待ですが、 日立の子会社、日立ヘルスケアアメリカズが、米国のMDアンダーソンがんセンターと頭頸部がんのX線と陽子線による放射線治療臨床試験に関わる共同研究を実施することで合意したというニュースも気になります。日立はがんの早期発見・早期治療に、グループをあげて臨んでいるのでは、と。

www.hitachi.co.jp

その中で、発見の部分を担うパートナーとしてPSSが選ばれたのはとても意義のあることだと感じました。まぁ、いまはただの思惑でしかありませんが…

 

国とのつながりの実績

実は、PSSはこれまでにも国の仕事を受け持ってきた実績があります。2016年には国のプロジェクトに参画する、もしくはそれに対する思惑で株価も動意づいていたことも。

  • 人工細胞リアクタの実用化サポート(2016年7月21日)

shikiho.jp

  • NEDO参加実績からの関連銘柄として物色(2016年9月21日)

shikiho.jp

  • NEDOのプロジェクトへの参加

また、2014年度から2018年度にわたる、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)の「次世代がん診断システム開発プロジェクト」にも参加しています。ドンピシャのテーマですよね。

www.nedo.go.jp

 1. geneLEAD XII plus

NEDOが2015年に提出している、体液中マイクロRNA測定技術基盤開発の「平成26年度成果報告書 」を見ると下記記述があり、PSSの製品"geneLEAD XII plus"を使用して実験が進められていることが明記されています。これが実用化の動きとなれば、基本的にはお墨付きの製品が普及していくことになるはず。これだけでも「国策銘柄」と言えますよね。

geneLEAD XII plusの詳細ページはこちら

PSS/JBIC
(1)抗体を用いた体液からのエクソソームの分離、(2)試料からのmiRNA抽出、(3) 抽出したmiRNAの検出、の各反応の初期検討を行い良好な結果を得た。また、これらの各工程はすでに自社の既存技術 (geneLEAD XII plus) を用いて自動化が可能であり、臨床の現場での使用に適した診断システムの開発への活用が期待される。

 2. geneLEAD RBA96(仮称)※開発中装置

また、このプロジェクトの最終目標の1つとして「1日100検体の処理能力を目標にmiRNA検出自動化装置の設計を行う」といったことが記されています(※参照:平成26年度実施方針)。

当然、プロジェクト発足当時は実現できていなかったわけですが、偶然にも、2017年7月1日にリニューアルされたPSSのホームページには、現在開発中の製品の情報が掲載されており、そこには「96サンプルの処理をContinuousに行うことが可能」といった記載がありました。NEDOのプロジェクトの一環で改良され、プロジェクトの最終アウトプットして出されるものではないでしょうか。まさに、この製品が現場に普及していくものになると考えられます。

  3.geneLEAD VIII ※近日中発売予定

そして、今回のホームページのリニューアルで、もう一つ明らかになったことがありました。それは、1年ほど前にリリースされる予定だった製品が近日中の発売が予定されているということ。これは以下ツイートにもあるように、中小病院でも導入しやすい価格やサイズになっています。つまり、保険適用の流れとあいまって、日立ハイテクノロジーズの販売網を駆使しながら、PSSの遺伝子診断装置が広まっていくことが想像できますね。

 

現状の業績

技術とネットワークを持ったPSSが、日立ハイテクノロジーズという後ろ盾を得た今、「がんに関連した遺伝子一括検査の保険適用」というニュースは、とてつもなく大きな材料だと考えています。

でも、まだ現状は赤字会社であり、すぐに収益改善するものでもありません。実際、8月に予定されている決算発表では、2017年6月期の数字は予想通り赤字でしょう。ただ、おそらく同時期に発表されるであろう「中期経営計画」はとても期待のできるものだと信じています。

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今回の新聞報道だけでどこまで上げるか分かりませんが、8月の決算発表の前には何度か押し目があると思うので、そこは丁寧に拾っていきたいと思っている次第。中期経営計画の内容とチャート次第ではかなり上を狙えると思っています。

https://chart.yahoo.co.jp/?code=7707.T&tm=5y&type=c&log=off&size=m&over=m65,m130,s&add=v&comp=