ばりすたの株式備忘録

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株の世界で5年後も生き残っていたい…

リチウムイオン電池・全固体電池の関連銘柄について調べてみました。いまさらですが…

ガソリン車やディーゼル車といった内燃機関車からモーターを動力源とする「電気自動車(EV)」へのシフトが急速に進み始めています。

株式市場でも、関連銘柄を物色する動きが見られますね。その関連銘柄とは車載技術7領域に関するもので、「車載用リチウムイオン電池」「全固体電池」「半導体」「センサー」「モーター」「構造材料」「地図」が挙げられます。

近年のEV化が加速した大きな理由として挙げられるのは、動力源とするモーターを動かす電池の性能向上(航続距離延長、電池の小型化)。2000年代まで200キロに届かなかったEVの航続距離は、リチウムイオン電池の技術革新で400キロを超える水準にまで達したとも。

今回は、そんなEV化の主役である「電池」に絞って関連銘柄をピックアップしてみたいと思います。

[目次]

 

リチウムイオン電池

リチウムイオン電池の一般的なコスト構造は、

  • 正極材:31%
  • 負極材:8%
  • セパレーター:13%
  • 電解液:7%
  • その他:41%

とされており、「正極材」「負極材」「セパレーター」「電解液」が主要4素材と呼ばれています。

リチウムイオン電池の仕組み】
2017年の注目テーマ:電気自動車 | トウシルより

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この主要4素材に正極集電体、負極集電体を加えた6素材の世界市場は、2016年の6476億円から2025年には3兆673億円へと、5倍ほどに拡大する見通しとのこと。

2025年の大型二次電池の世界市場は3.4倍に、富士経済 - 日経テクノロジーオンライン

 

付加価値が最も高い「セパレーター」

これら主要4素材のうち、付加価値が最も高いのがセパレーター(絶縁材)です。

セパレーターとは、正極と負極を絶縁し、両極の接触による発火を防ぐもの。主流はポリオレフィンの微多孔膜(フィルム)で、フィルム材料に機能性充填剤(フィラー)を混ぜ、延伸後にフィラーを溶かし多孔を形成する「湿式」と、延伸により多孔をつくる「乾式」に分かれます。

旭化成(3407)

世界シェア1位。2020年までに、生産能力を最大で現状比2.5倍の15億平方メートルに増強する方向で検討中。

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東レ(3402)

世界シェア2位の生産能力。セパレーター事業に1200〜1300億円を投資し、欧州に車載電池用のセパレーター工場を新設。

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住友化学(4005)

車載向けのリチウムイオン電池では世界1位のパナソニックにセパレーターを供給(テスラ向けが主力)。また、2016年8月末、正極材メーカー「田中化学研究所(4080)」を子会社化すると発表。

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www.nikkei.com

diamond.jp

 

ダブル・スコープ(6619)

リチウムイオン電池セパレーター専業。2018年末の生産能力を、2015年末比で約2.5倍に引き上げる計画。

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newswitch.jp

 

レアメタルのコストが大半を占める「正極材」

正極材は数量が大きい半面、リチウム、ニッケルなどのレアメタル希少金属)のコストが大半を占め、セパレーターに比べ収益性は低いと言われています。

戸田工業(4100)

リチウムイオン電池の正極材の生産で、北米の生産子会社を独BASFとの共同出資会社に。

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www.nikkei.com

 

住友金属鉱山(5713)

ニッケル系の正極材をパナソニックトヨタ自動車向けに供給。約40億円を投じ、愛媛県の工場設備を増強。テスラ関連銘柄。

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www.nikkei.com

 

日本電工(5563)

住友金属鉱山(5713)からリチウムイオン電池用正極材の一部を受託加工。2018年6月に開始予定。

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www.nikkei.com

 

日本化学産業(4094)

リチウムイオン電池の正極材を加工する設備を増強。住友金属鉱山(5713)から正極材となるニッケル酸リチウムの製造工程を一部を受託。

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田中化学研究所(4080)

2016年、住友化学(4005)の子会社に。リチウムイオン電池の正極材の強みを活かす。テスラ関連銘柄。

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競争が激しい「電解液」

電解液は模倣されやすいため、競争が激しいと言われています。 

ステラケミファ(4109)

リチウムイオン電池の電解液に溶かして使う添加剤で、電池の付加価値を高める技術開発に力を入れる。電解液(6フッ化リン酸リチウム)の需要は増えているが、市況変動も激しいため、将来は添加剤を電池向け事業の主力にしたいと考えているとのこと。

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www.bloomberg.co.jp

 

宇部興産(4208)

三菱ケミカルと中国のリチウムイオン2次電池用電解液事業統合を予定。セパレーター(乾式)も手がける。

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www.nikkei.com

www.nikkan.co.jp

 

ただ、EV向け電池の主流であるリチウムイオン電池は、レアメタルの埋蔵量がボトルネックに…。したがって、今後EVが広く普及するには、代替の新型電池の開発も重要になります。

 

代替の新型電池、全固体電池

2025~2030年ごろの実用化を見込むのが、電解液を含めた部材をすべて固体で構成する「全固体電池」リチウムイオン電池よりもエネルギー密度を高められる可能性があり、EVの1回の充電で走行距離を3倍に延ばせるとみている研究者もいるとのこと。

また、リチウムイオン電池は、有機溶媒の電解質には可燃性があったり、液体で漏出リスクがあったりするなど、安全性に課題がありますが、固体電池は液漏れリスクもなく、セパレーターも不要であるために安全性が高いと考えられています。

オハラ(5218)

マイナス30度でも駆動する全固体リチウムイオン電池の施策・実証に成功。2019年の電池部材採用を目指す

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www.nikkei.com

www.bloomberg.co.jp

 

日立造船(7004)

小型の固体リチウムイオン電池を2020年をめどに販売開始予定。

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www.bloomberg.co.jp

 

ただし、「開発に悠長に時間をかけていると、既存のリチウムイオン電池の製造コストが、新しい電池が追い付けないほど下がってしまい、市場に参入するチャンスがなくなる」という声や、「2025年以降には、リチウム硫黄(Li-S)電池、あるいはリチウムイオン以外のイオンを使うまったく新しい電池が実用化される可能性もある」という声もあり、全固体電池自体が日の目を見ることができるかどうか、予断を許さない状況とも言えます。今後の動きにも注目ですね。

business.nikkeibp.co.jp

※記載の銘柄は買いを推奨するものでも、私自身が保有しているものでもありません。売買は自己責任でお願いします…