ばりすたの株式備忘録

ばりすたの株式備忘録

株の世界で5年後も生き残っていたい…

ベストワンドットコム(6577) - WEB × "クルーズ旅行"の専門性で独自性を発揮

久しぶりに、テクニカル買いからの、ファンダで数字が好感されて株価急騰、という銘柄があり、事業内容や取り巻く環境の分析が興味深かったので、まとめてみました。

 

1.【テクニカル分析】不穏な動きを捉えた買いサイン

四季報発売前だし、特に監視していませんでしたが、11月末に不穏な動きをキャッチし、オリジナルの買いサインが点灯した銘柄がありました。銘柄は証券コード6577の「ベストワンドットコム」社です。

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テクニカル指標の具体的な計算は非公開ですが、右から2列め「sign」の✅が11/19に点灯。チャートを見ると、週足は底値ヨコヨコ圏、日足は60EMAに2度めのチャレンジ状態だったので、翌日11/20の寄りから買い、60EMAブレイクして強かったのでそのまま。また、翌日の11/21に一目均衡表の雲を上抜けたので追加でドン!しました。その後も順調な株価推移だったため、そのまま放置して企業分析をすることに。

※2019/12/26 引け時点の日足チャート

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2.【自社・競合①】クルーズ旅行に特化したオンライン旅行会社(OTA)

OTAの競合としては、オープンドア、エボラブルアジア、アドベンチャー、ベルトラ、旅工房などがあるものの、「クルーズ旅行専業」はベストワンだけ。クルーズ旅行は、一般的にはパッケージ商品(航空券、ホテル、クルーズチケットなどがセット)になって売られていることが多いですが、ベストワンではクルーズのチケット単体でも買えるようにして選択肢を増やすことで、ターゲットの裾野を広げることに注力しています。

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その甲斐もあり、ベストワンの顧客層は50歳代以下が63.5%と、クルーズ旅行者全体と比較すると年齢層はわりと低め。後でも触れますが、クルーズ旅行における競合はいわゆる大手旅行会社で、彼らは時間にもお金にも余裕のあるシニアをメインターゲットとしており、全体の年齢層が高めになっているのはそのためのようです。

また、ベストワンのIR担当の方によると、ここ5〜6年でリピーターも増え、過去1年の利用者で見ると全体の15%ほどを占めているとのこと(過去に一度でも利用のある方を対象とすると20%以上) 。

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3.【自社・競合②】一番の差別化ポイントは「接客力」

他社が手掛けている飛行機やホテルなどの商材に比べると、クルーズ旅行は参入障壁が高く、粗利率も高い分野のようです。つまりどういうことかというと、飛行機やホテルなどは、情報が豊富でユーザーのリテラシーも高いため、自分で検索して比較検討や購入ができるけど、クルーズ旅行は自力で得られる情報が少なく、ユーザーのリテラシーも追いついていないため、提供側の専門性が求められ、ゆえに、価格は付加価値分高く設定でき、まだ値崩れも起こりにくい状態である、ということです。 

「クルーズ旅行」という観点での競合は、既述の通り大手旅行会社ですが、彼らからすると売上割合は1〜2%ほどの分野であるがゆえに、それほど注力できるわけではなく、商品開発やコンテンツづくりなどの多くも外注されているとのこと。一方、専業でやっているベストワンが15年間かけて蓄積してきた専門性には競争優位性があり、それをベースとした接客力には絶対の自信を持っているようです。

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4.【市場環境】CAGR10%以上で伸びる主力市場

日本人のクルーズ人口は、グローバルで見たらまだまだ少ないものの、3年連続で過去最高を更新中。特に、ベストワンの売上構成の大半を占める外国船クルーズにおいては、年平均成長率は10%を超えて伸びています。
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また、インバウンド、グローバル市場への参入はこれからですが、政府もクルーズ環境の改善に取り組んでいる状況で、ベストワンでは今後3年を目処に売上の10%をインバウンドで取っていく計画(関連サイトの立ち上げ自体はいったん完了)。

海外のクルーズ人口は中国、台湾、シンガポール、インドなどが多いですが、まずは一点集中で台湾やシンガポールで推進したい、とのこと(クルーズ旅行に特化したOTAモデルは欧米以外はないので、競合に先駆けてアジア圏を開拓したい、という意図のよう)。

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なお、日本政府観光局のデータによると、訪日外客数は全体では2ヶ月連続で前年同月を下回ったものの、市場別では韓国を除く19市場(中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン)で11月として過去最高を記録しており、クルーズ人口の多い中国(前年同月比21.7%)、台湾(前年同月比11.4%)、シンガポール(前年同月比20.3%)も伸びていました。

 

5.【業績】毎期20%以上の成長(1Q進捗も良好)

業績の推移を見てみると、売上・利益ともに毎期20%以上伸びていて、今期1Qの進捗も良好(進捗率は、売上25.4%、営利・経常39%前後)

1Qの売上は創業以来過去最高の数字で着地でしたが、2019年9月末時点での足元の予約状況は2020年のGWも含めて堅調に推移(※)しているとのこと。予約の入るタイミングとしては2ヶ月前から半年前ぐらいに入るのが一般的ですが、人気のある長期連休のものを中心に1年前ぐらいから入る傾向にあり、早期化しているようです。
【お知らせ】2020年4月ゴールデンウィークチャーターまもなく完売のお知らせ!(2019年12月25日)

つまり、予約の取り合いは前倒しになって激化しているものの、予約が取れれば、ある程度先の数字が読めるようになっているということですね。

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また、季節変動を見てみると、業態として、そもそも1Q(8〜10月)は売上が上がりやすい傾向にあり、2Q(11〜1月)は下がり、3Q(2〜4月)、2Q(5〜7月)と上がっていく感じのようです。

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※前2Qの赤字は、そもそも売上・利益が相対的に低いタイミングで、M&A手数料や監査報酬の追加請求が重なった

  

6.【今後の期待】20〜30%の持続的成長

当面は主軸のクルーズ事業で30%成長を目指し、一方でM&Aや投資も進めるが、赤字を出してまで投資をするつもりはない、とのこと(前2Qのようにタイミングとの兼ね合いもありますが、基本的にはスモールスタートでノウハウを蓄積して拡大していく方針のようです)。

今後考えられる脅威として、グローバル企業の参入には注視しているそうです(基本的には参入障壁が高い分野なので、国内の既存OTA企業などが簡単に横展開で参入できるものではないが、欧米の既存のクルーズ旅行専業企業が国内参入してくるようになったら、それは脅威になる)。

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7.【四季報分析】まだ狙える上値

上記までの分析は、四季報発売(12/13)前に済ませており、四季報発売直前の株価は、inしてからは20%超になっていました。

四季報が出たら、僕は四季報ベースの数字をもとに、DUKE。さん(もっと言えばオニール)のスクリーニング指標を参考にしてスクリーニングするのですが、ベストワンドットコム社はそこでもリストアップされたので、ますます握力アップ!でした。

DUKE。さんのスクリーニング方法や僕自身の考え方が気になる方は、下記記事でまとめているので参照してみてください

barista-stock.hatenablog.com

barista-stock.hatenablog.com

 

四季報(2020年1集)の観点で見ると、株価は上方修正期待を織り込んでさらに上昇してきていますが、もう少しだけ上値を狙えそうかもしれません(ただし、2Qの特性上、短期的には上値は限定的か?)。

参考までに、簡単に算出してみると(旅工房のPER 38と、ベルトラのPER 60と、四季報予想のEPSを参考に)、以下のような感じ。

  • 株価 4,138円 = PER 38 × EPS 108.9
  • 株価 6,534円 = PER 60 × EPS 108.9

 

8.OTA同業他社の業績

最後に、参考までにOTA同業他社の業績推移をまとめて掲載しておきますね。

3926 オープンドア(旅行比較サイト「トラベルコ」の運営)

【前号比減額 ↓】

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6191 エボラブルアジア(「エアトリ」の運営)

【大幅増額 ↑↑】

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7048 ベルトラ(現地体験型オプショナルツアー特化型「ベルトラ」の運営)

【前号比増額 ↑ |😊会社比強気】

 

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6030 アドベンチャー(「Skyticket」の運営)

【前号並み →】

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6548 旅工房(「tabikobo」の運営)

【大幅減額 ↓↓】

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9.参考情報

・成⻑可能性に関する説明資料(2018/4/25)

 https://www.best1cruise-corp.info/ir/2018042501.pdf


・2019年7月期決算説明会(2019/9/26) - ログミーファイナンス

finance.logmi.jp

 

・直近の2020年7月期 1Q決算(2019/12/12) - 株探

kabutan.jp

 

・2020年7⽉期 第1四半期決算補⾜資料(2019/12/12)
 http://211.6.211.226/tdnet/data/20191212/140120191212436414.pdf

 

・ベストワンドットコム澤田秀太社長 - JapanStockChannel(YouTube

www.youtube.com

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